------------------------------------------------------------------------------- 【   曲名   】 人形裁判 -artful sacrifice- 【 作者名 】 神依レラ(かむい れら) 【   原曲   】 人形裁判~人の形弄びし少女(東方妖々夢) 【 初お目見え 】 04/05/21 【 バージョン 】 1.1+ (04/07/22) 【midiシーケンサ】 音楽ツクール95+ 【 音源 】 YAMAHA S-YG20 Ver3.0 (XG規格) 【 故郷 】 http://yuki.kitune.info/ 「upas cironnup -ゆききつね-」 【 動作 】 mp3が聞ける環境なら問題ないかと。 【 補足トリビア 】 ダークSS「アリスと人形と禁断の魔法/1.博愛の仏蘭西人形」より。 【 独り言 】 ちょっと暗い。いろいろと。           録音が安っぽいけど、気にしたら負け。           幻想郷の話とは少し違うけど、まあ、その。 -------------------------------------------------------------------------------  ここは魔法の森の奥に位置する、人形達の法廷。  非業の死を遂げた者たちが、その無念を訴える場所。  今日もまた、一体の人形が壇上に上がる。  それは、雨の降る暗い暗い夜のこと。  生まれたばかりの少女は、道端に捨てられた。 「産むつもりは、なかった」  簡単な理由だった。  そのとき、少女は心を閉ざした。  愛なんてものは、存在しない。  温もりなんてものは、幻覚だ。  そんなものがなくても、私は生きていける。  しかし。  町の人たちは少女を見捨てることができなかった。  どんなに拒まれようとも、少女を暖かく見守りつづけた。  生まれ落ちたとき氷漬けになった少女の心は  あたたかい日差し浴び融けかかっていた  ――――この人たちなら、こんな私でも本当の意味で愛してくれるのでは。  少女が時折見せるようになった笑顔は、女神のそれよりも眩しかった。  あの笑顔を自分だけのモノにしたい。  そう思う者たちが争い始めたのは、そんな頃だった。 「少女が一人しかいないから悪いんだ」  それは、誰かの一言。  月が昇る夜  少女を想う者たちの数だけ分解されて  肉片は人形になった  恐怖に怯え、蒼ざめたままの人形たちは  多くの人にいつまでも愛されつづけた